家庭菜園ってお金がかかる印象がありますか?私は初めはありました。
初期に土やプランター元肥料、追加の肥料、土の改善資材、そして何より苗や種。
正直、高望みをしなければ自家製苗や種はお金がかからなくなるけど、この土関係は無理。
土が良くないと、いいものはできないのでやはり買うより高くつく!そんな印象。
でも、家庭の中でもこの土に混ぜ込む肥料に最適なものも多いんですよ。
日本のごみ状況と、生ごみ
日本の年間のごみの量を知っていますか?
環境省発表ですが、令和4年のデーターになりますがごみ総排出量は4,034万トンになるようです。
一人当たり880グラム一日にごみを出している計算になるようです。
そして家庭から出るごみも1人当たり496グラムと決して少なくはない印象です。
このうち、生ごみの割合は詳しく情報を見つけることができませんでしたが3割ぐらいは生ごみだそうです。
この生ごみはごみとだすとごみになりますし、地域によると割高なごみ袋を購入しての処分になります。
ですので、ごみの量を減らせるとお財布にもぐっと優しいですし、地球にもCO2削減関係としても色々素敵な活動になると思います。
一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和4年度)について
出典:環境省ホームページ (https://www.env.go.jp/press/press_02960.html)

家庭から出る生ゴミを肥料にする方法
生ごみをなんでも土に入れて終わり!肥料になるといいな、は正直お勧めができません。
なぜならば、ごみは種類によりますが腐敗して雑菌が繁殖して、野菜には悪影響を与える場合がありますし、悪臭も発生するでしょう。
それ以外にも、大きさもそのままではなかなか分解されず肥料の意味をなかなか果たせないでしょうから。
折角、お財布にも環境にも野菜にも素敵な行動をするのですから、最も効果的で最適な肥料にしてしまいましょう!
コンポストとは
生ごみを肥料にするために、よく聞く単語はコンポストだと思います。
このコンポスト(compost)は英語の堆肥にする、という意味から取られており、そのままですね。
コンポストのメリット
家庭から出すごみを少なくでき、環境に配慮できる
ごみを出す間の生ごみ臭の軽減、ごみ袋の使う量を減らすことができる
お金をかけず、肥料として使うことができる
自分が作った肥料なので、安心して使える。など
コンポストのデメリット
生ごみから作られるので、物により悪臭、腐敗がある
場所をある程度取り、手間もかかる
肥料として使うには時間がかかる
初めは準備物にお金がかかる。など
どうしても、メリットデメリットは出てきますが、これからの持続的社会にとっても大切な活動にも思えてきます。
あと、手間がかかると書きましたが、家庭菜園でほぼ毎日水やりや、草むしり、収穫などすることがある方ならば、手間というほどのものは無いと思います。
ついでに、コンポストに生ごみを入れる、ついでに、混ぜておく、そのぐらいことですから。
野菜を育てるように、生ごみも肥料に育ちますので楽しみが増えるような視点もありますね。
初めに少し選択肢に入れてもらえたらいい情報、自治体のお得情報
コンポストとネットで検索すると立派な製品が出てきますが、身近な材料でもコンポストは作れます。
また、お住まいの自治体や、市、県などのページを検索してみてください。
やはり環境保全にコンポストは推奨されており、そういうところで簡易コンポストを配布(無料)していたり、生ごみ処理機を購入する場合の補助金が出るところがあります。
おおよそ半分ぐらいの金額か~全額の2.3万までの限度額での補助が出る自治体もありますし、2回目の購入時も補助が出るところもあります。
しかし、残念ながら生ごみ処理機の購入補助が打ち切りになったり、今年分の配布は終わったところもありますので、まずはお住いの自治体などの名前と生ごみ処理器や、コンポストなどで検索してみてください。
初心者向けコンポストの作り方とポイント
自治体の補助などなくても簡単にコンポストは作成できます。
必要物品
コンポストの容器としての段ボール、敷く段ボール
コンポストを置くかご(通気性の良いもの)
布テープ
コンポスト基材(土壌改良材、米ぬか、ピートモス、もみ殻くん炭など)
虫よけネット
スコップなど混ぜるもの
段ボールコンポストの作り方
- まずは段ボールを組み立てます。底に布テープで補強して、できれば段ボール底はもう一枚ぐらい段ボールを置いた方が底抜けの不安が減ります。 (虫が入らないように隙間は防ぐ感じで布テープを使ってください。)
- 段ボール下に通気、乾燥目的の浅めのかごなどを置きます。
- コンポスト基材を入れます。段ボールの半分程度で大丈夫です。
- 生ごみがあれば入れます。
- コンポスト基材を再度上にかぶせてスコップで混ぜ込みます。
- ふたをして、上から虫よけネットをかぶせます。
- 適時生ごみを入れて、基材を入れてかき混ぜます。
完成は季節によりますがダンボールコンポストは成熟期間が必要になります。
気になるのは生ごみが肥料になる期間とポイント
夏場は2週間ぐらい、冬場は1.2か月ぐらいです。
この期間も成熟をうまく行うための空気循環が必要ですので週に1.2回ぐらいはスコップで混ぜてあげてください。
また、適切な水分があるほうが成熟しやすいので、混ぜるときにぱさぱさになっている場合は水分を足してください。
適切な水分量は資材を握ると形が付く程度、余りぽたぽた水は落ちません。
水分を足す場合は米のとぎ汁などがお勧めです。
水分が多い場合
段ボールごと天日干しにする
水分量の少ないおがくず、枯れ葉などを入れて混ぜるなど。
水分が少ない場合
コメのおとぎ汁を入れる。
水をいれる。
☆水分が多すぎると、虫が好んで発生したり、カビや腐敗などを起こしやすくなります。
逆に少なく乾燥状態が続くと肥料になるまでの時間が長くなります。
コンポストの置き場も重要です。
風通しの良いところに設置してください。
雨が入り込まないようにしてください。水分調節が大切です。
冬場などは低気温になりますと微生物の動きが弱くなり、発酵もなかなか進まなくなりますので、温かい場所に置くといいですよ。

入れてはいけないもの。そのほか気になることやポイント
生ごみを入れるために使っているコンポストですが、家庭で出るものでコンポストに入れていいものとできるだけ入れない方がいいものがあります。
入れてはいけないもの
分解がされにくいもの入れない
骨、貝殻、大きなままの生ごみなど。
また柑橘系の皮などはミミズには悪影響を及ぼすといわれていますので、コンポストにミミズがいる場合はやめた方がいいでしょう。
極端に水分が少ないもので、玉ねぎの皮、ニンニクの皮、トウモロコシの皮なども発酵に時間がかかるため、細かく切るなどして対応したほうがいいようです。
逆に水分が多いようなものも注意してください。スイカなどの皮は水分が多く、場合によっては発酵する前に腐敗する可能性があります。
水分を多く含むものは小さく切り、コンポストに入れるようにしてください。
腐敗しやすく、匂いの原因になりやすいもの
家庭ごみでは野菜くずだけが生ごみの対象ではありません。
しかし、コンポストにいれると匂いが気になるようなものもあります。
例えば肉、魚、卵などは発酵の段階でアンモニアを発生やすく、また腐敗臭も出易いものになります。
匂い対策としては、入れるもの以外にも水分量が多いとカビや腐敗を招きやすいため、水分管理も大切になります。
また、空気が適切に供給できていないとどうしても腐敗臭が起こる可能性が高くなりますので、やはり発酵中も一週間に1.2回は攪拌してください。
この発酵ですが、生ごみが基材の対応できる量以上に水分の多い物をたくさん入れるとやはり腐敗する原因にもなりますので、腐敗が気になる方は少な目で様子を見ることも大切だと考えます。
そもそも腐敗している生ごみはコンポストには入れれないもの一つです。
また、動物の糞尿も入れてはいけません。病気のリスクがあります。
気になるポイント カビっぽいもの、虫の事、発酵が遅い?など
そして、コンポストを日々お世話していると、場合により白いカビのようなものが生えることもありますが、気にせず混ぜ込んでください。害はありません。
順調に進んでいる証拠になります。
しかし、黒カビアオカビは違います。
細かく刻むようにして堆肥と混ぜてください。
この時に適切な水分量を保てているかチェックしてみてください。
水分量が多いと有害なカビが発生しやすいです。
何度も黒カビ、青カビや発生する場合は初めからやり直すことを考えることも必要になります。
他に困ったことと言えば、虫が湧くことがあります。特に夏場は少し危険です。
虫よけカバーをかいくぐったり、ちゃんとカバーができてない時など、うじなどがわくことがあります。
この場合殺虫剤を使ってしまうと堆肥にしたときに成分が気になりますよね。
ですので、段ボールごとビニールに包んで天日干しにすることをお勧めします。
数日で、この暑い夏でしたら死滅しますので。そのあと引き続きコンポストを育ててください。
野菜くずだけだと、発酵が遅い可能性が出てきます。
この場合は、油を少し入れてみたり、米ぬかを一握り入れてみる、ツナの油も入れてみるなどカロリーを少しづつ増やしてみてください。
多くこれらの物を入れると発酵の進みが早くなりすぎて活発臭として感じられることがあります。ですので気になる場合は少しづつ様子を見てくださいね。
日々の生活で、毎日対応することができない場合もありますよね。(旅行とか、仕事とかいろいろ)
この場合も大丈夫です。微生物が居なくなることはないので、移動前などに虫よけなどをしっかり行ってください。数日ぐらいは全然大丈夫です。
できた堆肥はどう使えばいい?成功とは?
初めて作る場合何が成功しているのか、失敗しているのかわかりませんよね。
成功している場合
見た目が生ごみなどがほぼ無くなり、土のような状態に見えること。
嫌な臭いがせず、土や腐葉土のようなにおいになっていること。
できた後から水をこれに含ませても熱を発しない事。
虫などが居なく、さらさらしていること。
できた堆肥の使い方
使い方はお使いの土に土、堆肥が3対1ぐらいの割合に混ぜ込みます。
すぐには使わず、2~4週間ぐらいして再度耕し、野菜などを植えてください。
追肥で使う場合は、野菜の周りの土にすきこみます。
ここで注意することは根や茎などに直接当たらないようにしてください。
栄養たっぷりですので、肥料焼けしないように注意!
どうしても作った堆肥が使い切れない場合は、住んでいる自治体によりますがで堆肥を引き取るサービスもある場所もあるようなので、一度調べてみるのもいいですよ。

まとめ
私はよく肥料を買いにホームセンターに行くのですが、結構お高いですよね。
色々なものが高いから家庭菜園を始めた私でもありますので、できるだけここは低コストに肥料を作りたいところです。
その点、生ごみを肥料にできればお財布にも環境にもとてもいい効果があります。
デメリットは手間がかかることと、初期費用ですが、ぜひお住いの自治体で調べてみてください。
本当にいろいろな自治体で、生ごみの活用の補助がでていますので。
場所によりますが、自治体の方でも丁寧にコンポストの作り方なども説明あり、いい時代だと感じました。
どうしても、こまごまとした問題はコンポスト作成時に発生するようですので、困ることの多いのものは書かせていただきました。
また、簡単にセットになっているコンポスト基材やコンポストセットなども多くホームセンター等で販売していますので、お手軽に始めることもできそうです。
ごみ袋も高い世の中ですので、興味が湧けばぜひしてみてください。
私が住む地域でも補助がありますので、やってみようと思います。
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